特集:戦争と近代日本の美術史への問い
戦争と美術 · 2025/04/07
 2年前、ウクライナ・キーウの空にロシアの軍用ヘリコプターが40数機低空で飛来した。テレビニュースで見た光景は、パラシュートがキーウの空を一杯に降下していた。彼らはウクライナの政権を一気に親ロシアの政権に変革する目的だった。ウクライナ全土の空港も同時に攻撃、3日で変革する予定だったが、抵抗に遭いその目論みは頓挫。
女性画家と戦争 相次ぐ新資料発見と研究状況
戦争と美術 · 2025/04/06
(1)はじめに:広がる関心  最近、女性画家と戦争について関心を持つ人が増えてきて、長年細々と研究してきた身としては嬉しい限りである。  その広がりの理由として、NHK のテレビ番組で女流美術家奉公隊や長谷川春子らが取り上げられたことも大きい。2022年夏、一般視聴者に向けて放映されたETV 特集「女たちの戦争画」は反響を呼び、放送時間を拡大して「春子と節子 “女流”画家を超えて」(2023 年春)が制作され、また、人気番組「日曜美術館」の枠でも取り上げられた。

半世紀の時空を越えて ギリシャそしてアテネ
エッセイ · 2025/03/23
プロローグ  窓辺の鉢に育つバジルの香りが公園からの微風に乗って、窓の白いカーテンを揺らして長椅子に横たわる顔を撫でる。朝の水やりを忘れていることに気づき、シエスタを切り上げると水道水を汲んで戻りバジルの根方に万遍なく施す。
原子力サブカルチャー12
エッセイ · 2025/02/24
 ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、ハマスの大量テロが発端になり、イスラエルのネタニヤフ政権がガザへの侵攻をハマス壊滅の為としてはじめたが、実際はパレスチナ人に対するジェノサイドとしか見えない最悪な状況になり新たな中東戦争の火ぶたが切られた。

「黒の空間・水谷光江展」2023.12/19 ~ 24 府中市美術館市民ギャラリー
エッセイ · 2025/02/22
 身近にある鉛筆、コンテ、パステル等を使いながら、東洋の水墨画に通じる独自の深く厳しい線の一本一本の表現に、山と人の生活を愛した画家の現代胸中山水に鑑賞者が魅せられたと思います。幾人かの人に-どの様な経歴の画家か?-と問われ、初めての出会いに驚いている様子でした。
本の紹介
書評 · 2025/02/16
小田原のどか・山本浩貴 編 「近代日本 この国の芸術、日本美術史 を脱帝国主義化する」 月曜社 本体価格3600 円

JARFO の石田淨さん
エッセイ · 2025/01/04
 京都での日韓美術交流展の時、京都・白川と接する古川町商店街の中にJARFO ART SQUARE という画廊があった。この商店街は2016 年だったかJARFO の宿舎があって、泊めてもらった場所のような記憶があった。2019 年には会場に別のJARFO 画廊を貸してもらった。亡き貴志カスケさんの計らいがあったようだった。
旅 バワとウツソンとバラガン
エッセイ · 2025/01/03
01_ 旅  建築を生業にしているので、学生時代から時間があれば建築巡礼の旅に出かけます。グーグルマップ上で訪れたことのある街に印をつけ、さて次はどこ行こうかと思案します。訪れる国や街の選び方に決まりはありません。「なんでそこなの?」とよく聞かれますが、多くの場合、「見たい建築があるから」と答えます。

「第21回日韓美術交流展2023京都」で考えたこと 
展評 · 2025/01/02
20年を超えた本美術交流は、語ればきりがない、それほどに、年月を重ねている。今回は70 点以上の出品点数で、このコロナ・パンデミック中、出品のみの人的交流なしの展示が3 回続いた後の今回交流展で、7人の韓国からの人的交流で、4人の男性と3 人の女性を迎えられた。
『中谷泰画文集+アーカイブ』の出版にむけて
エッセイ · 2025/01/02
名品《春雪》と出会う  これまで見る機会のなかった中谷泰(1909-1993 年)の遺作《春雪》(1962 年)が、宇都宮市の栃木県立美術館で開催中の「春陽会誕生100 年 それぞれの問いーー岸田劉生、中川一政から岡鹿之助へ」(2024 年1 月13 日~ 3 月3 日)に出品されていると知り、小山市在住の画家小久保裕氏と連れだって見に行ってきた。

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