5月-日本アンデパン展などで活躍される作家の三つの展覧会

  • オザキ・ユタカ展 -隣国の詩(うた)-
    2010年5月24日~29日・すぎもと画廊
  • 由 光 展 -レールの時代-  
    2010年5月25日~30日・ギャラリー沙画夢
  • 相沢まり子/根木山和子/藤波佳子 3人展 
    2010年5月24日~30日・ギャラリーくぼた(6F)

オザキ・ユタカ展 -隣国の詩(うた)-

オザキ・ユタカの隣国の詩という副題が付いた個展は、会場に入ると極彩色の大作が壁面一杯に展示されていた。韓国のポジャギというキルトに似た手工芸で、抽象的意匠で人気も高いそれにヒントを得た油彩タブローである。ポジャギのデリケートなマチエールとオザキさんの絵画は大いに違いがある。抽象的意匠が興味があるのだろうが、ポジャギの魅力はどうもそればかりではない、とするとオザキさんの狙いはどこにあるのか?まだテーマの掘り下げに時間的経過が必要な気がするが、どうなのだろう。

オザキ・ユタカ

(本誌編集 K、K 記)

海 鳴 由 光 展 -レールの時代-  

鳴海由光さんは、長く旧国鉄(現JR東日本)に働き、時代の転換期にその職場に居て、窓の外や昼時など、解体された蒸気機関車の鉄の車体やレールや計器類 や車輪などが放置されたところを見ながら過ごしたと言われていた。彼の描く鉄の部品風景は彼の「原風景」とも言えるものなのだろう。それを眺めながら毎日 働き考えたという生の「証」のような風景。それはだから他人には描けないものなのであろう。それが重苦しい絵で、並べるときつい印象なのだが、彼にとって はそこを描いて次に移れるという原点的テーマなのだろうと思った。

(本誌編集 K、K 記)

相沢まり子/根木山和子/藤波佳子 3人展

相沢まり子は水彩画と和紙と布のコンポジション、根木山和子は和紙のインスタレーションとか
コンポジション(和紙・マニラ麻・軍手を解体し柿渋で染めたなど使ったもの)藤波佳子は和紙を根の切り株とか自然の何かに重ねてそのマチエールや形態を写 したものなど、色々なアイデアでオブジェを作っていた。和紙の伝統を新しい方法で展開し、工芸品なりアートとして作品化していく方向は、かつての和紙生産 の高度な職人技が維持できない状況での、今風な一般化と趣味化で伝統が再生して行くという事なのだろうか?絵を描いていた人が和紙に興味を持ち、その魅力 にはまっていくのが良くわかるグループ3人展だった。今後の展開を見てみたい。

(本誌編集 K、K 記)