韓国・公州で韓日美術交流展(韓国美術協会公州支部展) 第7回錦江自然美術ビエンナーレ2016・百済文化祭

木村勝明

2016年9月26日オープニングに間に合うよう集合した7人の日本人美術家はいろいろあったが無事オープニングパーティーに参加出来た。出品は日本から11名、韓国側は60名の出品が組織されていた。百済文化祭中の開催からか伝統的な宮廷舞踊もあるセレモニーだった。会場は新しいGOMA Art Center、日本美術会として13年前から交流を始めて、今は会の外郭団体にあたるJAESによって運営されているが交流の継続としては13年間相互に作品と人的な交流もしてきたので、個人的にも理解が進み、いろいろ認識も深くなったと思う。前のようにスケジュールをすべて美術協会の方々と共にすることもなくなり、オープニングの日以外は、百済文化祭の催しと錦江自然美術ビエンナーレの散策、個人のアトリエ訪問なども含め随分自由になって、長期交流の良い面が生まれてきたと感じるし、交流主体への負担も軽くなったと思う。小人数という事もプラスに働いた。失敗もいろいろあったが、それもまた良しと思う事にしよう。こうした中で人間関係も広がるし、友情も育まれる。(日本からの出品は、宮本和郎・渡辺柾子・田宮 豊・オザキユタカ・津川純子・木村勝明・望月月玲、京都のアートカウンシルからは、貴志カスケ・貴志早苗・宗由美子・井上良子、11名の出品。人的交流の旅には、渡辺・木村・田宮・オザキ・津川・望月・宗の7名が参加した。)

 

百済文化祭が楽しみになっている。

毎回趣向を凝らした催しがあって、もう5・6回体験している。町全体各所でイベントをするのだが、公山城内の前には農家が数軒入っていた広場は大規模な発掘調査が実施中で、ユネスコ世界遺産に指定された事の反映がここにもあるのだろう。近くにあるムリョンワンヌン(武寧王墳墓)やそこから出土した百済の宝物は国立公州博物館に入っており、日本と同盟関係にあった古代百済文化の手掛かりを探すことが出来る。今回美術交流展という目的で短期に来ているので、ゆっくりと仲間に見せることが出来ないのが残念だった。実に興味津々な歴史を秘めた公州に来たのだから。それでもお祭り気分を味わった旅になった。

 

 

錦江自然美術ビエンナーレ2016を体験。

 

会場は4ヶ所、ヨンミ山・YATOOアートセンター・錦江河原・Jemincheon(水ビデオアート展)があったが、アートセンター(ヨンミ山自然美術公園)とJemincheonの二か所しか回れなかった。イーウンウーさんがYATOOのミニバス出してくれたので時間を無駄にせず回ることが出来た。YATOOも30数年活動を継続して今や公益法人になっており、若いキュレーターを数人職員に雇い、ビエンナーレのみならず、年間を通して活動しており、私の若いころからの美術家らは今や世界中を回ってランドアート系のレジデンシー・イベント(現地宿泊制作型イベント)に参加している。それのみならず、GNAP(グローバル・ノマデック・美術プログラム)では韓国で2回・インド・南アフリカとランドアート系グループと組んで、各地を巡って自然素材でワークショップするアートプログラムを地球規模で実施中なのである。7回目の今回のテーマは「呼吸する美術」BREATHINGART:1. Nature Art Exhibition2.Water Video Exhibitionの二つのセクションが組織されている。「水」のテーマとするビデオアートは街中を流れる小さな川と両側の歩道に設置してあった。暗くなると上映されるようになっているらしい、しかし、橋げたの下は影なので昼間も上映されていた。日本のビデオアート作家も出品しており、水をテーマとしたショート映像を世界中から7・80人組織されており、これは作家の調査だけでも大変な時間かかるわけであって、若いキューレターを職員として雇っている現在のYATOOの実力を見せつけられる内容だった。しかし時間が無い私達一同にはビデオを見て比較検討するゆとりは無かった。また、エコハウス(これは科学大学とのコラボ作品で3ヶ所にある)が川の上に建っており、中に水槽があって、ハンドルを回すと川の水が循環する仕組みだとかで、中に川魚も泳いでいて、興味を持った。 アートセンター(ギャラリーと画廊カフェ)と新しく出来たヨンミ山自然美術公園の展示を見たり、職員の若い方たちと記念写真撮ったり、アートインレディデンスで制作しているイランの若い陶芸の作家と交流したりできた。アートセンターから車で首都移転計画で建設中のセジョン市も公州に隣接して15分で行けるので、見学、未来都市を見て、リーウンウー氏の祖先の有名な学者(12代前とか)さんの記念館、そこからYATOOのウォンコルという公州近郊にあるネーチャーアートハウスを見学、近くのカンさんのスタジオなども寄って、短期の訪問で、普通では体験できない錦江自然美術ビエンナーレの諸々の施設や関係者とも会って、それなりの理解が進んだのではないかと思った。車を出してくれたYATOOと李さんにいつもながら心より感謝した。